ブックタイトルFのさかな30号 飛魚(とびうお) 2014年 冬
- ページ
- 8/40
このページは fsakana30 の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは fsakana30 の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
日本のさかな文化を能登から発信するフリーマガジン
トビウオは昔から日本人にとって馴染み深い魚。俳句でも夏の季語として親しまれており、夏から秋のかけての風物詩でもあります。特に島根県では「県の魚」、京都府では「夏の県魚」、長崎県では「秋の県魚」に選定されているように、東日本よりも西日本で好まれている魚です。勢い良く飛ぶことから「縁起のよい魚」として扱われることもあり、博多などでは正月などのおめでたい晴れの日に食べる習慣があるそうです。 トビウオは滑空することもあってか、あまり大きくなりません。 ハマトビウオのような最大級の種でも全長は50㎝ほど。 トビウオの身体は細長く引き締まっており、輪切りにしてみると背中側が広く腹側が狭い逆三角形になっています。 身体の色は背中側が鮮やかな濃青色、腹側が銀白色をしていて、普段海中を泳ぐうえで保護色になっています。 胸びれはとても大きく、その末端が背びれの終わりにまで届くほど。 また、腹びれも大きく広がり、飛行機の水平翼と同じ働きをします。 この大きな胸びれと腹びれを広げてグライダーのように滑空するのです。 そういえば、なぜトビウオは海の上を飛ぶのでしょう。 それは何かに驚いたり、マグロやシイラなどの大きな敵から逃げるためだと言われています。 決して遊びで飛んでいるわけではないのです。 さて、胸びれ・腹びれとともに、トビウオが飛ぶのに大きな役割を果しているのが尾びれです。 トビウオの尾びれはVの字のように上下トビウオの形態Fのさかな Vol.30 8