ブックタイトルFのさかな30号 飛魚(とびうお) 2014年 冬
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日本のさかな文化を能登から発信するフリーマガジン
生命の神秘に直接ふれているということを感じたときの、喜び。 よく塩が悪者かのようにいわれるときもありますが、では、塩は敵か。否です。私たちはどうしても塩を求めます。塩抜きには考えられない。まずそれが大事です。塩が私たちの体内に入ると、消化液を作って消化を助けたり、小腸では栄養吸収を助ける役割を果たします。六〇兆個ある人間の細胞一つ一つが壊れないように調整したり、神経細胞に働きかけて、温度を感じたり、脳の指令を筋肉に伝達したり、それも塩の役割です。塩分が欠乏すると脱水症状や血圧低下、倦怠感などさまざまな症状を引き起こします。 塩がいのちの仕組みの中に仕組まれ、そのいのちの先に、料理の塩、味覚を喜ばせるための塩があります。塩はまた、調味料のもとでもあり、みそもしょうゆも、塩がなくては生まれませんでした。世の中のおいしい料理も推して知るべし・・・・・。 お塩の見方、ちょっと変わりましたか。「いのちを養う四季のスープ」(NHK出版)より 写真:小林庸浩氏辰巳 芳子一九二四年生まれ。料理研究家の草分けだった母・浜子氏のもとで家庭料理を学ぶ。また、宮内庁大膳寮で修業を積んだ加藤正之氏にフランス料理の指導を受け、イタリア、スペインなど西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼し、鎌倉の自宅でスープ教室「スープの会」を主宰する。NPO「良い食材を伝える会」代表理事。「大豆100粒運動を支える会」会長。(NHK出版刊「辰巳芳子 慎みを食卓に?その一例?」より紹介)●主な著書として、辰巳芳子にまなぶ希望をはぐくむ日々の食卓/「手しおにかける食」の提案 別冊太陽/慎みを食卓に?その一例?/いのちを養う四季のスープ/料理歳時記/あなたのために―いのちを支えるスープ/他多数。5 Fのさかな Vol.30